デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを使っていますか?


フロスを使うなら、歯ブラシの前に使う方がより効果的です。アメリカの歯周病学会の研究では、フロスを先にした方が、歯と歯の間のプラークの除去やフッ素などの有効な成分がしっかりと残るという結果が出たそうです。


今回は、フロスの効果と使い方のコツをお話します。

 

これが実情!日本人のフロス使用率は20%、アメリカは60%です。

「フロスは歯ブラシの前と後どちらがいいの?」と言う質問を受けました。

最近の研究では、歯ブラシの前にフロスを使うのが良いようです。(News USA 2018/9/5By Dental Tribune USA(雑誌)参照)


当院のメインテナンス患者様は、75%程度フロスや歯間ブラシを利用していました。

しかし、全国的に見ると20%しか使用していないようです。それに比べ予防先進国の欧米では60%が使用しています。


歯科医院へのかかりかたにも、大きな違いが見られます。

欧米では1年間に2回程度の来院で、内容は、プロによるクリーニングやセルフケアの指導、歯の健康状態の診断などの予防関連が最も多く70%ほどです。

日本は、年間4回程度と多いのですが、そのほとんどが治療関連です。継続的な治療が必要なので回数が多くなると考えられます。


フロスの使用の有無でこんなにも違いが出るのには驚きですね。

 

フロスの効果を最大限にするには、プロによる指導が必要です。

プラーク(歯垢)は、歯ブラシのみだと60%程度の除去率と、言われています。

しかし、フロスを使うと86%までアップするそうです。むし歯や歯周病の原因は、歯と歯の間にあることが多いので、予防効果がぐんと上がりますね。


フロスを使うと、他にもいいことがあります。

まず、口臭が減少します。歯の間の食べかすやプラークが取れるので、減少するのだそうです。

また、詰め物の不具合も早めに発見できます。フロスが引っかかったり、切れたりするのが合図です。

フロスで歯間をきれいにしておけば、フッ素の効果も高まります。


ただし、自己流ではなく歯科医院で指導を受けることが大切です。毎日フロスをしていても、プラークが落とせていなければ意味はありません。

場所によっては歯間ブラシの方が適している場合もあります。

フロスの使い方をご説明します。

動画にて「フロスの取り出し方」「フロスの動かし方」の説明をしています。

ぜひご覧ください。

①約40cm(肘くらいまで)の糸を取り出します。

②両手の中指に2~3回ずつ巻き付け、親指と人差し指で、歯間に入れる部分2~3cmを残してつまみます。

 

③ゆっくりと歯の間に入れて、歯の側面を下から上にこすります。(両側に行います)

④出す時もゆっくりと。被せものがあるときなどは無理をせず、片方の中指に巻き付いている糸を離して、前に引き抜きましょう。

⑤隣の歯間部分を行うときは、きれいな糸の部分で行います。


慣れると簡単で経済的に掃除ができます。毎日1回以上、特に夜に行うのが良いとされています。

大人だけでなくお子様の仕上げ磨きにもプラスしてほしいですね。

 

参照

日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査 Vol.1

ライオン歯科衛生研究所

日本歯科医師会 歯の学校

 

 

 

 

あおき矯正歯科